猫背とは?
「猫背」とは、座った猫の背中のように、首が前に出て背中が丸い姿勢で、老けて自身がなさそうに見え、健康的にも美容的にも悪影響の多い姿勢です。
猫背を放っておくと、内臓に負担がかかり、呼吸・血流リンパの流れも悪くなり、老化を早め、身体に様々な悪影響を及ぼします。
関節の痛みや可動域の悪さを感じていても、自分が猫背になっていることに気が付いていない人も多く、歪んだ姿勢のまま無理なストレッチや過度な筋トレで、ガチガチの体に硬い筋肉の鎧をつけたように、身体に厚みが出てしまい、ボディラインや身体の不調を訴えて来店される方もいらっしゃいます。
先ずは、「立つ・座る・歩く」自分の身体の重心はどこにあるか、正しい姿勢を保つための筋肉は使えているのか、意識して確認することが必要です。
正しい姿勢を保つためには?
人間の身体は、2足歩行で全身の筋肉と骨格が連動しバランスよく機能しています。
背骨は「頚椎・胸椎・腰椎」から「骨盤」へとゆるやかなカーブを描き、骨盤を中心に重たい頭を負担なく支え、正しい姿勢を保ち「歩く・立つ・座る」ことができます。
姿勢が悪い、猫背になっているということは、猫背になっている背骨だけの問題ではなく、背骨とつながっている頭蓋骨や骨盤、手足の動き、内臓の働きとも深く関係し、身体のすべての機能に影響を及ぼします。
正しい姿勢を保つには、体幹を鍛え、腹筋や背筋を足の筋力が衰えないようにすることが大切です。
しかし、すでに猫背になっていて、「身体の不調で辛くてやる気が出ない」「身体の歪みや関節の可動域に問題がある」ときには?
歪みや不調は、長年の悪い習慣とクセによるものです。
自分でも気が付かないような「身体のクセ」や悪習慣は、必ず身体にあらわれています。
猫背の目立つ部分や、ガチガチに凝り固まった部分だけではなく、骨盤の歪み、痛みの出る動き、各関節の可動域、手足の動きなどを細かくカウンセリングでチェックしながら、時間をかけて「猫背」姿勢の改善を目指します。
施術とともに、日常のクセや、個々のレベルにあった無理のないセルフケアを試しながら、正しい姿勢を保てる身体を一緒に目指していきます。
矯正器具は効果ある?
猫背を気にされている方のカウンセリングで、「持っている」「使ったことがある」という方に聞かれるのが「使った方がいいのか?」という質問です。
「装着している間のみ、一時的に正しい姿勢を保つサポートをしてくれます。」と答えますが、
長期的に使用することはおすすめしていません。
良い姿勢を保つためには欠かせない筋肉があります。 また、その筋肉を実際に使えていることが、かなり重要です。 姿勢矯正ベルトを使用すると、正しい姿勢を保つために必要な筋肉を使わずに良い姿勢が取れてしまうので、結果的に姿勢維持に必要な筋肉を衰えさせてしまうことになります。
猫背が美容に及ぼす悪影響
①肌荒れ
頭の重みが首や肩に直接かかることになるため、首肩ガチガチで血行やリンパの流れも悪くなります。栄養も酸素も運ばれず、血色悪く、しわやたるみが増え、背中が丸く内臓を圧迫し、便秘、肌荒れやくすみなどお肌のトラブルの要因となります。
②二重顎
顔を前に突き出したような姿勢で、内側に巻き込んだ肩を持ち上げるように肩が上がり、顎から首の筋肉は引っ張られ、首の可動域は失われたるんできます。
③身体のラインが崩れる
バストが垂れる・お腹が出てくる・背中に脂肪が付きやすく、身体に厚みが出て実際よりも太って見えます。背骨だけではなく、骨盤も歪み、お尻が垂れる・足のラインも崩れやすくなっていきます。
④老けて見える
「猫背=背中が丸い=お年寄り」のイメージではないでしょうか?
背中が丸まると股関節の動きが悪くなり、歩き方にも影響し足がきれいに上がりません。目線も下がり重そうな足取りで背中を丸めていたら老けた印象になってしまいます。
猫背を改善することで、若々しく見た目の印象を変えることができます!
いろんなダイエットを試しても身体の厚みがとれない。体重が思ったように落ちない。
そんな時は、猫背・姿勢改善を試してください。
老化を加速させる猫背
「昔から猫背だから…」
「姿勢悪いけど、そのうち…今はいいか…」
姿勢の悪さを自覚しているけど、「姿勢くらい…」命にかかわらないし…今は困ってないし…
を放っておくと、あなたが思っている以上に生活の質をさげ、将来に悪い影響を及ぼします。
・加齢による筋力低下
・関節軟骨のすり減り
・長年のクセによる歪み
これらはすぐに変わるものではありません。日々、疲労や無理が積み重なって身体に蓄積され、影響してきたものです。
猫背が与える老化の悪影響
・頭が前に出た姿勢で足が上がらず、バランス能力・筋力の低下で転倒しやすくなります。
・呼吸が浅く、呼吸が難しくなり、疲れやすくなる。
・背骨が曲がり、仰向けで寝ることができなくなり、寝返りも難しくなるので、寝たきりになると褥瘡(じょくそう)のリスクが高くなります。
・顔が下向きになるため、視野が狭くなり周りに注意を払いにくくなります。
・股関節の可動域が狭くなり、足を上げる筋力が衰えるために、歩行能力が落ちます。
・肩関節の動きが悪くなるため腕が上がらない、握力が落ちるためドアノブや蓋が開けれないなど、日常生活に支障が起きます。
・背中以外にも負担がかかり、腰・膝・肩など全身の関節や身体の不調につながります。
恥骨矯正が猫背解消に効果的なのはなぜ?
この写真の方は、30代前半、首の痛みと慢性の肩こりのお悩みで来店されました。
若くてスタイルもいい方なので、一見姿勢が悪そうには見えないのですが、
反り腰・骨盤の左右のねじれ歪み・巻き肩の状態でした。
巻き肩の方でも若くて筋力のある方は意識して立っていると、写真のようにまっすぐ立っているように見えますが、肩は内側に入り、腕は曲がってお腹を突き出したような姿勢で立姿勢を保っている方が多いです。
この方も気を抜いて座ると背中の丸みが出てしまう「プチ猫背さん」だったのですが、猫背の自覚はなかったと思います。
始めのカウンセリングで全身の可動域、筋肉のハリ方、おなかの状態など確認し、
・顎関節、食いしばり歯ぎしり
・足浮指、足外側重心
・手の親指の内転
・反り腰、骨盤の歪み
・浮腫み、おなかの動きが悪い便秘
これらを改善していくため、リンパドレナージュで浮腫みの改善をし、骨盤・恥骨矯正を始めました。
骨盤・恥骨矯正では首肩は施術を行いませんが、先ずわかりやすく変わるのは上半身の姿勢です。
恥骨矯正で何故猫背が改善されるかというと…
立姿勢を保つためには体幹の筋肉が大切ですが、それを支える下半身の重心の取り方が重要です。下半身のバランスを失っていては、身体を支えることはできません。
そのためには、背骨の下部にある仙骨と骨盤の左右の腸骨と組み合わさっている仙腸関節、骨盤の全面で子宮や内臓を支え守っている恥骨部分まで、骨盤全面を施術します。
特に内転筋群・骨盤底筋群などの内側を使えるようにしていくことも、恥骨矯正の目的なので、骨盤・恥骨だけではなく、足首から足の指まで調整し、全身をささえる下半身全体を調整していきます。
よくお尻に力を入れて締めるようにいいますが、恥骨矯正では膣に力を入れて締めるようにします。
女性の場合、膣に力を入れることで、より中心を意識して、頭からつられたようにまっすぐ立つ感覚を感じられます。
始めは「膣を占める感覚が分からない」と言われますが、恥骨矯正を進めていくうちに、内側の筋肉が意識的に使えるようになっていきます。
その結果、本来人間にとって一番楽な「正しい姿勢」で楽に立つことができるようになるため、背骨から頸部への負担が減り、首の痛みや肩のコリも軽減されていきます。
「骨盤・恥骨矯正」は産後のケアだけではありません。
メリョリーアでは、姿勢改善の基本として幅広い層の方に効果を実感していただいています。
今の最高年齢は70代の方までこの恥骨矯正を受けていらっしゃいます。
猫背を解消すると、目線も高くなり、胸も大きく開き呼吸もしやすく、若々しくなります!
正しい姿勢で楽に美しく、生活の質を上げていきましょう!